USB、それともThunderbolt?
多くのハードドライブエンクロージャはUSBまたはThunderbolt、またはハードドライブをコンピュータに接続するためのインタフェースを組み合わせて持っています。これらのインタフェースはバックアップおよびデータの保護には充分です。一般的に複数のインタフェースオプションを提供するエンクロージャを購入することをお勧めします (例:Thunderbolt+USBなど)。
バックアップボリュームはどれくらい大きくなりますか?
バックアップボリュームはコピーをしたいデータ量と最低でも同じである必要があります。このボリュームに定期的にバックアップする計画をしているのであれば、最優先のルールは、バックアップボリュームは初回にバックアップする予定のデータ量の2倍の大きさであること、です。こうすることで、データ量の適度な増加やバックアップ履歴 (つまり、スナップショット) の増加に対応できます。
代わりのない、かけがえのない大切なデータのバックアップタスクには、それ専用のボリュームを確保されることを強くお勧めします。
他のどこにも存在しないバックアップボリュームにデータがある場合、それはバックアップされていません!CCCと使用するためにボリュームを指定する場合、何らかの正当な理由でいくつかのファイルが削除されてしまうリスクが常に伴います。CCCはデータが喪失されることから保護するためのオプションや警告を提供します。しかし、CCCの誤った使用や、提供される機能を誤って理解したことで起きるデータの喪失を防ぐことはできません。
推奨ハードドライブ
ハードドライブエンクロージャのほとんどは、バックアップになんら問題ありません。ただし、パフォーマンスと信頼性には差があります。それぞれのエンクロージャとMacのどの組み合わせがうまくいく、うまくいかない、という完全なリストをここで紹介するのは不可能です。しかし、お勧めがあるかと尋ねられることがよくあるので、ここに私たちがテストした中で良い結果が得られたハードドライブエンクロージャのリストをご紹介します。パフォーマンスと価格には相伴うものがあります。USB-Cを搭載したMacは、USB-C (USB 3.1) 搭載のハードドライブとうまく動作します。エンクロージャ内のディスクがSSDである場合は特にうまく動作します。
USB 3.1/3.2 ポータブル外部SSD
これらのデバイスは適度な量のストレージと優れたパフォーマンスを提供します。以下はバックアップデバイスのお勧めです:
Oyen MiniPro Dura USB-C 1TB Rugged ポータブルソリッドステートドライブ SSD (1-4TB) (UK)
Oyen Helix NVMe USB-C (250GB-2TB)
Samsung T5 Portable SSD (1TB & 2 TB) - macOS 10.15 Catalina、およびそれ以降にのみ推奨。
USB 3.1、デスクトップ外部ハードドライブ (メカニカルドライブ)
Oyen Novus 外付け USB-C Rugged デスクトップハードドライブ (2TB-16TB)
Thunderbolt、デスクトップ外部ハードドライブエンクロージャ (ディスクなし)
Oyen Novus 外付け USB-C Rugged デスクトップハードドライブエンクロージャ
USB 3.1、外部エンクロージャ (ディスクなし)
Oyen Digital MiniPro Dura 2.5" SATA to USB 3.1 外付けハードドライブ/SSD エンクロージャ
むき出し HDD (SATA) 500GB - 6 TB
これらのドライブは“裸”なので、外付けとして使用するには、エンクロージャまたはドックが必要です
WD Black Performance 内蔵ハードドライブ - 7200 RPM Class、SATA 6 Gb/s、256 MB Cache、3.5"
推奨しない
エンクロージャを購入する前に、必ず、そのデバイスに関連する 周知の互換性の問題 がないか確認してください。しかし、ここでは一般的なアドバイスと、非常によく使われているが、パフォーマンスが平均以下であるデバイスをいくつか紹介します。
シングル磁気記録方式を使用するディスクは避ける
数年前、Seagateは回転式ハードドライブのストレージ容量を増加させるために シングル磁気記録方式 を導入しましたが、書き込みパフォーマンスが犠牲になりました。これらのデバイスでは、特にAPFSのパフォーマンスは相当悪化すると思われます。多くの製造元は最近まで、自社製のデバイスのSMRの使用について、必ずしも率直というわけでははありませんでした。SMRを利用するデバイスには以下のものが含まれています:
5400RPM 回転式 HDD、別名“スリム型”、“ポータブル”、または“2.5" ハードドライブ”:
これらのディスクは安価で、地元の量販店で簡単に入手できます。しかし残念ながら、APFSは回転式ディスクでは良いパフォーマンスをしないことがわかっています。そして、そのパフォーマンスはこれらの“遅いものの中で最も遅い”回転式ディスクでは、非常に劣ります。以下のディスクはこれらの遅いデバイスの例です。これらのデバイスはバックアップディスクとしての使用にはは容認できますが、これらの安価なデバイスからは貧弱なパフォーマンスしか期待できません:
- Seagate Backup Plus Slim ポータブルドライブ
- Western Digital My Passport Ultra Portable
- LaCie Mobile Drive
- G-Technology G-DRIVE Mobile USB 3.0対応 外付けポータブルハードドライブ
上記のいずれかのデバイスを所有している場合、APFSではなく、そのデバイスをAppleの古い“Mac OS 拡張(ジャーナリング)” を使ってフォーマットして、データのみのバックアップに使用できます。
USBメモリスティック、およびSDカード:
回転式ストレージよりも速いと思われているフラッシュストレージですが、USBメモリスティックおよびSDカードは一般的にかなり遅いと言えます。バックアップするデータ量が相当多量な場合、これらのデバイスの使用は推奨できません。さらに、起動ディスクの起動可能なバックアップの作成には絶対に推奨しません。
Western Digital My Passport HDD
Western Digital My PassportエンクロージャからmacOS Catalinaを起動できないMacがあることが弊社に数件報告されています。
ネットワークアタッチストレージ (NAS) にバックアップするには
NASデバイスは最近人気を集めています。ワイヤレスバックアップの利便性を魅力的に感じる人が多いようです。しかし、ユーザフィードバックから判断すると、NASデバイスを主要なバックアップとして頼ることは次のいくつかの理由でお勧めできません:
- NASデバイスへの書き込みパフォーマンスは、一般的に、最善でも、USB 2.0 HDDへの書き込みと同等
- WiFi経由でアクセスしたNASのパフォーマンスは、平均的なローカル接続のハードドライブに比べて10から100倍遅くなる
- NASデバイスのデータの整合性を定期的に検証することは、ネットワークパフォーマンスの理由で実現が困難である
- WiFiバックアップはネットワーク接続とmacOSのネットワークファイルシステムのクライアントと同等の信頼性しかない
- ネットワークファイルシステムのファイルシステムトランザクションは、ローカルに接続されたファイルシステム上でのファイルシステムトランザクションよりもさらに多くのオーバーヘッドを伴うため、データセットに多くのファイルがある場合、非常に長いバックアップウインドウにつながる (例: > 250K ファイル)
- マウント中、または基になるNASボリュームの空き領域に制限を受けている時、ネットワーク接続が頻繁に喪失されると、ディスクイメージのファイルが最終的に壊れることがあります。Time Machineからネットワークボリュームのバックアップを削除または再作成するよう推奨された場合、基になる問題が同じです。ディスクイメージをマウントできない場合にも、同じ提案ができます。
主要なバックアップには、 USBまたはThunderboltハードドライブを入手して、ローカルに接続されたディスクにバックアップを作成することを推奨します。
特に推奨しないNASデバイス
Western Digital MyCloud Home:このNASデバイスの“Home”モデルは、ストレージに安全にアクセスするためにWDプロプライエタリソフトウェアの使用を必要とします。SMB経由で直接ストレージにアクセスしたければ、ゲスト権限でのみ利用できます。ユーザレポート WDのソフトウェアを使用中のストレージパフォーマンスは、SMB経由のゲストアクセスに比べて平均以下です。他のユーザからは、Western Digitalのソフトウェア経由でマウント中、macOSはストレージにディスクイメージを作成またはマウントできない、という報告を受けています。